回想シーンでご飯3杯いける

ガールズ・トリップの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ガールズ・トリップ(2017年製作の映画)
3.2
学生時代から仲良しで、クラブでブイブイ言わしてた黒人女性4人。最近は互いの生活が変化して会うのが億劫になっていたけど、黒人女性を対象にしたアメリカの雑誌"Essence"が主催するフェスで、メンバーの1人であるライアンが基調講演を担当する事をきっかけに、全員集合する事になるという話。

冒頭が'90年代を回想するシーンから始まり、その後の女性の人生の変化と再会を描く辺りは、アメリカ版「サニー」といった感じがしなくもない。で、その「アメリカ版」を象徴しているのが、強烈な下ネタの数々。所謂女子会ムービーなので多少はめを外すのは理解できるのだけど、何かというと男性器の話になるのは、どうもおっさん目線で描く「理想の女子会」という感じがして、少々首をかしげてしまった。

しかし、女子会に加えて、黒人である事のプライドや問題も根底で描かれており、監督はあのスパイク・リーの甥らしいのだが、ブラック・ムービーとしての側面を含めて考えると、なかなか貴重な作品と言えるかもしれない。ちなみにフェスのライヴ・シーンは開催時にロケしたもので、マライア・キャリーのパフォーマンスも拝める。

出演者の中ではクイーン・ラティファの姉御っぽい役どころがハマってた。ラッパーとしてのキャリアを持つ彼女だが、もはやその肩書が必要ないくらい、女優としての存在感を確固たるものにしている。