若い彼らにとっては、香港にとって一大事である政治的状況に強い危機感を持って雨傘運動に参加しているのは紛れもない事実だと思うけど、そんな毎日も、じゃあ緊張した日々の連続かというとそうでもなくて、どこか文化祭の準備期間のような和気藹々とした時間だったり、自分たちが占拠していることが、自治をしているような感覚を覚えて、どこか誇らしげな気分もあったのではと思う。
一方で、彼らの主張や熱意には賛同するが、そして香港の法律がどうなのか(と言っても中国本土側の意向で幾らでも政府側の都合の良いように修正されていったのかもしれないが)分からないが、いち日本人としての感覚だと、あれだけの繁華街の主要道路と思しきところを占拠するというのは、排除されても普通なのかもとは思った。
「法治」国家である限りは、その中でデモを行うべきで、その法が社会の民意に沿っていないと感じるならば、法を変えるか、もしくは法を犯して罰を受けることを承知の上で行動するしかないように思う。
だからデモ参加者が抵抗するのは自由だけど、裁判所の判断が出た後では、不法占拠になったのは仕方がないことだとは思う。
とはいえ、香港はまだマシな方とはいえ、中国の行政・権力側の一方的な仕打ちと横暴さは本当に目に余るものがある。
政治体制が日本や欧米と違っても勿論結構だが、流石に綻びが生じているのだから、足元を見つめ直した方が、と思う。
香港の、あの素晴らしき時代の空気感がまた戻ってくれる事を切に願う。
