みねる

ラプラスの魔女のみねるのネタバレレビュー・内容・結末

ラプラスの魔女(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

7月に福士蒼汰が主演を演じる実写版BLEACHが控えていることもあってか豊川悦司がユーハバッハにしか見えなかった

個人的にラプラスの魔女はずっと楽しみに待っていたのだが,期待を裏切る事ない面白さだったと思う
なぜ評価が低い人が多いのだろう?

全体的に曖昧というか不明確な表現も多い感じなので,各々の捉え方にズレが生じやすいイメージはあり,それにより感じ方に差が広がっているようには感じる

そんな中で現実の中に一部の非現実がある感じの世界観だが,非現実が完全な非現実ではなく可能性という意味でゼロではないところになんか現実感を感じ,非現実を現実的に感じる事が出来る感じ

例えばサイコロのシーンの現象についての理屈も,まどかの父親が説明していたように「予知ではなく予測」
そう考えるならば通常は不可能に思える現象が物理的には可能と考える事が出来る心理

ただサイコロの概念は兎も角,気象の予測となってくると「どこまで見えているんだ?」というふうになってくる

そして意味深な表現としては「未来までもが見えているのか?」という疑問に対して最後まで何の答えもなかったが,そこまで行ってしまうともはやラプラスの定理をも超えているという事になってしまうのでないか?って思う
(なんか実際の理論でもそれに近い発想ぽいけどよく分からない…)
だが実際には一言も「未来が見えている」とは断言していない

例えば,単純な考え方だと「未来が見えてるならラストシーンでまどかが来る事もそこで起こる事も予知出来ていたはずじゃないの?」と安易にツッコむ人が多そうだが,まどかの父親は「あの二人にはもしかしたら未来がぼんやり見えているのかもしれない」と言っていた
そのように大まかな未来くらいは見えているのかも?という捉え方であれば,あの二人に対しても思ってもいない事が起こっても不思議ではないし,そもそも未来なんて見えているわけないパターンも有力であると思う
…といろいろ想像して観るとかなり面白い映画だと思うのだが…

というか未来だの予知だの言っていたらまた頭の中をユーハバッハに支配されてた

これはもう少し評価良くても良いと思うんだが,何でこんなに評価低いのだろう?

2018.5.21追記
今までレビューをちょいちょい眺めていたけど,なんていうか観ていても観ていなくてもすでに悪い評価を付ける事は決まっていて,その悪い評価の理由を探してレビューを書いている様な人が多い印象なのが何か残念でならない

例えば青江教授の存在意義
これなんかダメ出しで書く人多いみたいだけど,個人的には普通にアリだと思う
…というか,むしろ敢えて平凡な人間であり,超常現象を一般的な常識の範囲であり得ないと拒絶できる教授を主演にした事に逆にセンスさえ感じるんだけどなあ…
まあ原作ではまどかが主役っぽいし,特に原作を読んでいる人でかつ固定観念にとらわれている人とかは受け入れられないかもしれないとは思うが…
あまりよくわかってなくて低評価に釣られて書いてる人が多いんじゃないかなぁ…と折角の良い作品だったのにカントク可哀想
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