「一緒に住んでいた男の素性が全部ウソ」という最高のつかみから始まるサスペンスなんですけど、行方不明ではなく意識不明で本人に確かめようがないしどこかに行ったわけでもないので、これからの消息ではなく過去の痕跡を探そうとする、というのが面白い舞台設定だなぁと思います。ドキドキハラハラ、というよりは濃い霧の中に取り残されたような、いやーな湿気と不安感があります。けっこう思ってもみない方向に着地していくんですがこれネタバレになるのかな…良いと思います
「正体不明のうさんくさい高橋一生」
「ろくでもない男に振り回される余裕のない長澤まさみ」
というのがどう考えても最高の配役なので、ただそこをきっかけにして観てもいいと思います。ろくでもない男に振り回される長澤まさみが出る作品は全部最高なので…（暴論）
あと、もじゃもじゃ不摂生なパソコンギーク役のDAIGO、という新しい性癖がこじ開けられそうなキャラクターが出てくるんですけど、これはちょっと危ないですよ…？
「嘘を愛する女」というタイトルが冒頭の設定だけで終わらず、ちゃんとニュアンスを変えて使われてくれるので、「なるほどねー！」とすごいきれいにまとまって、よい感じの後味に繋がってるんではないかなぁと思います。ました。
