やはりレアセドゥ、笑顔よりも真顔のほうに
より魅力を感じる不思議な女優さん
噛めば噛むほど味が染み出すガムの如く
唯一無二の重層的なオーラを纏う
どんでん返しという言葉を借りれば
コンパクトに説明がつくのかもしれないが、
そこまでのスリルを感じられるかどうかは
酷く個人差があるであろう、
フランス映画特有の
終始静寂さを維持したサスペンス作品
所謂山場を迎えたとしてもその熱狂状態の中に
常にブレないどっしりとした一直線の芯が貫かれているよう
月並みな感想ではあるが、
自身の物事の見方に関しては変化を恐れず
常日ごろ疑う癖を胸に留めておきたいと
登場人物らの騙し合いの様を見ながら思った
正直、これ以上に特筆すべき感情が
激しく湧き上がってくるような内容では無かった
だが、妖艶な女体の前で男性が怯み、
そこに如何なる背景が横たわっていたとしても
大方彼らの理性が無力化する様は
やはり時代問わず
大衆の強い共感を誘うものなのだろうと
今一度感じたし、
故にきっと今後もこうして
あらゆる作品の主要な題材として
取り上げられ続けるのだろう