たかが世界の終わり

若き人妻の秘密のたかが世界の終わりのレビュー・感想・評価

若き人妻の秘密(2011年製作の映画)
3.3
やはりレアセドゥ、笑顔よりも真顔のほうに
より魅力を感じる不思議な女優さん



噛めば噛むほど味が染み出すガムの如く
唯一無二の重層的なオーラを纏う



どんでん返しという言葉を借りれば
コンパクトに説明がつくのかもしれないが、
そこまでのスリルを感じられるかどうかは
酷く個人差があるであろう、
フランス映画特有の
終始静寂さを維持したサスペンス作品



所謂山場を迎えたとしてもその熱狂状態の中に
常にブレないどっしりとした一直線の芯が貫かれているよう



月並みな感想ではあるが、
自身の物事の見方に関しては変化を恐れず
常日ごろ疑う癖を胸に留めておきたいと
登場人物らの騙し合いの様を見ながら思った



正直、これ以上に特筆すべき感情が
激しく湧き上がってくるような内容では無かった



だが、妖艶な女体の前で男性が怯み、
そこに如何なる背景が横たわっていたとしても
大方彼らの理性が無力化する様は
やはり時代問わず
大衆の強い共感を誘うものなのだろうと
今一度感じたし、



故にきっと今後もこうして
あらゆる作品の主要な題材として
取り上げられ続けるのだろう