このレビューはネタバレを含みます
監督が作りたいものを作っているんだろうな、というのは激しく伝わってくる
ただそれがあまりにも強すぎて、監督のメッセージありきで話が全部進んでく
結果的に、まず主人公がなぜ急にあんなにまで彼に惹かれたのかが全くわからずついていけず
それぞれのキャラクターも一体全体何がしたいのか、動機の部分がすごく浅く、脚本に動かされている感じ
どのキャラクターにも感情移入できなかったし、むしろ好きなキャラクターが一人としていなかった
主人公が途中からカジサックに見えてきて集中できなかった
超機密なところにスラスラと入って行けてしまったり、全然バレないリアリティのなさ
猫食ったやつが人には懐くっていうのもなあ...
手話もどうせ最後ああ使うんだろうというのが見え見え
必要があるのかいまいちよくわからない性的描写と暴力描写も監督の個性だと言われればまあそうなんだろうけど(パンズ・ラビリンスでもそうだったしね)
全体の話の流れも特に目を引くものもなく
ラストも、ああそう、って感じ
何より、上記全部の不満があったとしても、ハマってれば面白くも見れたのかもしれないが、わりとかなりの序盤で合わないことがわかってしまい、拒否感が凄くて
まともに見る気が失せてしまい(最後まで見はしたけど)、もうこうなってしまうと何がどうあったとしても否定的にしか見れないんだろうと思う
これアカデミー賞作品賞なんだよね、なんで?
というか、アカデミー賞取ってる作品はかなりの確率で面白くない(面白いものももちろんあるが)
自分が足りないのかもしれないけれど、なかなかここまで面白くなく、見る気を削ぐ作品もあんまりなかったのである意味貴重ですごいのかもしれない