ヘンダーソン

約束の地、メンフィス テイク・ミー・トゥー・ザ・リバーのヘンダーソンのレビュー・感想・評価

4.5
なんとも高揚感のあるドキュメンタリーだ。
メンフィス出身のミュージシャンが残したCDジャケットがシャッフルされて映し出されていくスタートから胸踊る。
9つのセッションを中心にメンフィスの音楽史が語られるが、何しろ出演者達が楽しそうなのがいい。

扱われるのはブラックミュージックだが、演奏者は黒人に限られない。
スタックスでは黒人も白人も関係がなかったと言っていたが、当時の社会常識を考えると如何に画期的で先進的だったか。

メンフィスに連綿と続く伝統を、継承し進化させていく。みんなが歴史に敬意を払っている。重鎮だけでなく若手も扱い、伝統や歴史が続いていることがわかる構成になっているのも素晴らしい。

ブッカーTの鳴らすオルガンの音。テレビで見てもわかる楽器の鳴りの良さ。
観ているとメロディはあまり気にしてないし、それよりリズムや鳴りが大切なんだな。