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ラブレスのaiのレビュー・感想・評価

ラブレス(2017年製作の映画)
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2023年、97本目。

離婚の決まった夫婦。
お互いに新しい恋人がいて、どちらも一人息子を引き取ろうとせずになすりつけ合う。
そんな中、息子が行方不明になる…。

母親に愛されなかった哀れな女と無責任な男、犠牲者の子供。

我が子を愛せない、子供はできたものの心が親になりきれなかった人間なんて珍しくもない。
この映画を観て親を責める人はきっと愛されて育ったんだろうな…。

親の愛を受け取れなかった人や歪な愛しか与えられなかった人は、我が子の愛し方がわからないのだと思う。
この夫婦もあまりにも幼い言動だった。
そんな二人の間に生まれた息子はひたすら可哀想で、声を殺して泣いていたあの顔だけは忘れられない。

寂寥感が漂うラストは現実的ですごく好み。
不穏なピアノの旋律がこの物語にぴったりだった。
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