2023/2/24くらいに鑑賞
18世紀のイングランド、アン女王の宮廷。没落貴族の娘アビゲイルは返り咲くべく機転を利かせ、文字通り「女王陛下のお気に入り」のポジションを狙う。
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米国・英国アカデミー賞をはじめとした世界のあらゆる映画賞で、超大量のノミネートや受賞を果たした作品。その名誉も納得の面白さだった！
FOXの音が特殊すぎてまずそこから心を掴まれた！クレジットやタイトルのデザインも最高！
狭い空間での物語ながら、美術には年季感と華麗さの両方が感じられて隙がない。音楽も世界観に完全に調和している。そんで何より衣装！！女性陣のドレスから男衆のカツラスタイルまで…なにをとっても眼福眼福。レイチェルワイズの狩衣装とかもうカッコ良すぎてヤバイ。
そんな世界観でも人間の下品で滑稽な文化をストレートに描き、美醜のカオスというリアリティを生み出す。
制作関連のノミネートも多くて当たり前だよねと。
でしかも豪華キャストそれぞれが完璧な演技をこなしててとにかく面白い！！
映画自体の物語は実話だが、結構突飛に感じる人もいるかもしれない。実際、寓話的なネタや脚色もあったと思うが、それにキャストの演技でかなり厚みが出てるので、実話と寓話の両方としてかなり入り込めるのでは。
さらにさらに、物語にはハッキリとした軸が感じられるから素晴らしい。性愛と真実の愛との交錯。人生で踏み台にしてきた他人と自身の尊厳。
生きるとは常に何かを欲すること。重要な何かを失わなければ…いや失った後ですら、その愛が、心が、本物かどうかも気づけない。
