nikki

アダム:ゲイタから来た少年のnikkiのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

アルビノの骨は高く売れるので捕まえて腕や足を切り落としたり、殺したり。それをやらせる首謀者が親の場合もある。
儲けになるなら買うと普通に言う人もいる。

アルビノの骨で薬を作ることを認めた呪術医のインタビューでは、「私は誰一人殺していない、売りにくる人達から買うだけだ」

2007年に首相が法律で呪術医療を禁止したが、呪術医たちが抗議したので選挙の1ヶ月前に撤回した。
政治に手を貸せば権利やお金が得られると、呪術医たちもはっきり認めている。
首謀者の親や実行犯は都合良く根回しされた裁判で無実になり野放しに。

呪術はずっと昔のヨーロッパや日本でも信じられていたけど、タンザニアでは現代でも国民の大多数が信じているという信じ難い実状。
他者の犠牲で金儲けをしてる人間達は、そのパターンを変えたくない。そして教育と生活水準が非常に低くラジオなどの情報源もなさそうな暮らしでは、科学的な根拠などではなく昔からの習慣を、世代が変わっても保守的に繰り返し易いのだろう。非人道的な残逆行為であっても。

教えられたことに疑問を持たずに鵜呑みにするのは、恐ろしい。これは程度の違いはあっても、先進国でも日常的に起きていると思う。
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