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シンプル・フェイバーのYYamadaのレビュー・感想・評価

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)
3.7
【サスペンス映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 観客の緊張感を煽る
 ○: 超常現象なし

◆作品名:
シンプル・フェイバー (2018)
◆サスペンスの要素:
・失踪したママ友の捜索

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・ニューヨーク郊外に住むシングルマザーのステファニーは、同じクラスに息子を通わせるエミリーと親しくなる。事故で夫を失い、保険金を切り崩しながら子育てをしている気立ての良いステファニーと、スランプに陥っている作家の夫との仲もむつまじく、華やかなファッション業界で働くどこかミステリアスなエミリー。
・2人は何もかも対照的だったが、お互いの秘密を打ち解けあうほど親密になっていく。そんなある日、エミリーはステファニーに息子を預けたまま失踪。ステファニーは彼女の行方を追いはじめるが…。

〈見処〉
①消えた女、消せない秘密。
 2大女優競演の傑作サスペンス!
・『シンプル・フェイバー』(ちょっとしたお願い)は、2018年に製作されたスリラー・サスペンス。
・本作は、女性脚本家ダーシー・ベルの2017年のデビュー小説『ささやかな頼み』を出版前に映画脚色化されたもの。原作出版後に『ゴーン・ガール』と比較論評されたとおり、突如失踪した女性の行方を追ううちに、様々な利害や過去などが徐々に浮かび上がっていく様を描く。
・監督はリブート版『ゴーストバスターズ』のポール・フェイグ。主演は『ピッチ・パーフェクト』シリーズのアナ・ケンドリックと、『アデライン、100年目の恋』のブレイク・ライブリー。いま勢いのある
人気女優が競演が話題を呼んだ作品である。

②結び…本作の見処は?
◎: おおよそのサスペンス映画は、映画鑑賞の進行時間とその内容によって、途中で結末を予見出来るが、『ゴーン・ガール』に勝るとも劣らない、捻りに捻りを効かせたストーリーの本作は、登場人物それぞれが「加勢」なのか「守勢」なのかすらわからない。サスペンス愛好家の上をいく脚本。
◎: いつも朗らかなアナ・ケンドリックのイメージどおりの配役に対して、エレガント・クイーンのブレイク・ライヴリーは、イメージに反する汚れ役を熱演。2人の名演によって、華やかな娯楽作品としての価値を上げている。2大女優のファッションも見どころ。
▲: とはいえ、こねくり回しすぎのストーリー展開によって、観賞後の余韻はない。しばらくするとストーリーを忘れがち映画の典型例では!?
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