鍋山和弥

霧の旗の鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

霧の旗(1977年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

『霧の旗』、リメイク版。こちらは、前の『霧の旗』には無いシーンが、盛りだくさん。『オオツカ』は、なぜ、『キリコ』の、弁護依頼を、断ったか、分かりやすくなってるし、『キリコ』が、『アベ』と、互いに、恋愛感情を、抱くようになっている。とにかく、人物の、考えが、分かりやすくなっている。あと、変わった所は、ライターですね。前のバージョンの、『霧の旗』では、ライターは、海に、投げ捨てるのだが、今作では、ライターは、郵送で、『アベ』に、送るようになっている。これは、なぜか?これは、前作には無い、追加シーンの多さが、原因だろう。追加シーンには、こんなシーンが、あった。『アベ』が、『キリコ』に、『ミチコさんを、無実の罪で、死刑にするつもりか?無実の罪で、死なせる、悔しさを知ってるはずだ』というセリフと、『結婚しよう。君を放っとけない』というセリフです。最後のライターを、『アベ』に託す理由は、きっと、この『アベ』のセリフに、心を、打たれたからではないか?『オオツカ』には、復讐したいけど、確かに、『ミチコ』は、無実だ。その思いが、『キリコ』が、ライターを、『アベ』に託し、それを、どう生かすか、選択させようと、したのだろう。これは、『アベ』が、『キリコ』にも、『ミチコ』にも、同情してること。実は、『キリコ』も、実は、『アベ』を、愛していたことが、させた行動だったように、思う。『アベ』を、愛していたから、『アベ』の選択に、任せるという、意思表示だったのだろう。やはり、愛は、人を変える。愛は、人を、善にも、悪にも変える。
鍋山和弥

鍋山和弥