てるる

ウォーキング・ウィズ・エネミー / ナチスになりすました男のてるるのレビュー・感想・評価

3.8
こちらはハンガリーとナチスの関係を描いた作品。
「ラストウォー1944独ソ・フィンランド戦線」と同じく戦争シーンはそんなに無いけど、あっちよりよっぽど面白かった。

第二次世界大戦中のハンガリー。
ホロコーストの嵐が始まる中、ユダヤ人の同胞を救うため、ナチスになりすました男をモデルにした映画。

ナチスのホロコーストに積極的に協力するハンガリー人たち。
今まで善き隣人だと思ってた人々が牙を剥くのがホントに恐ろしい。

また、ハンガリーでもナチスに傾倒するサーラシ率いる矢十字党なる政党がクソすぎる。
コイツらがいなければ被害はもっと少なかっただろうに。

もちろん彼らの救おうとする人もいる。
それはハンガリー人に限らず、永世中立国のスイスもそう。

杉原千畝のように、スイスへの移住証明書を発行したスイス人外交官カール・ルッツが描かれてたのが良かった。

この映画、カール・ルッツやハンガリーの摂政ホルティ、サーラシなどは実名なのに、モデルとなったピンチャス氏はエレクとかいう名前に変更されてるのは何故だろ。
その辺はかなり脚色されてるのかも。

小粒な作品ではあるけど、ベン・キングスレーやバーン・ゴーマンなども出演。
個人的にはカール・ルッツ役が「エイリアン2」のヘタレ中尉役のウィリアム・ホープだったのは嬉しい。
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