ベルサイユ製麺

腐女子探偵★桂香(グイ)のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

腐女子探偵★桂香(グイ)(2016年製作の映画)
3.1
ふざけんな!
こんなタイトルつけられたら見るに決まってるだろ、バッキャロー’66!

香港・中国製作の、サスペンスラブコメディ、かな?監督はオキサイド・パン。すごく久しぶりに観る気がしたのだけど、フィルモを見ると定期的に撮ってるみたいですね。知らなんだ。
冒頭から制作会社だの配給会社だののロゴがバンバンたたみかけてきますよ!そんな大作な訳は無いと思うのだが…。
本国でのタイトルは『宅女探偵★桂香』!宅女とは女オタクのことであろうか⁇桂香ちゃん、太肉麺は有りますか?(字が違うよ)

部屋に篭って漫画をカリカリ描いてるのが主人公の桂香(グイ、と読むそうです)。やっと出来た彼氏に電話一本でフラれてしまいました。可哀想。…まて、そもそも腐女子が彼氏を求めるだろうか?そう、この人全く腐女子では有りません。描いている漫画もサイキックホラーみたいな感じで、そもそもオタクですら無くて、太田出版好き系のサブカルみたいな感じです…。ごちゃごちゃしたインテリアの中にウルトラマンタロウの怪獣モチロンのソフビ発見!そんな腐女子がいるか!…でもまあ薄々そんな気はしてたからヘッチャラっす。
そんな事より主演の桂香役の子が可愛い。なんというか、ペ・ドゥナを薄味にしたような…と思ったら『疾風スプリンター』にも出ていたワン・ルオダンでした。やっぱり好きな顔なんだなぁ。中華美女がちょっと苦手だったので、嬉しい発見です。ビシっ!これより定点観測に入ります。

バラバラ殺人事件の発生をテレビで知った桂香が警察署に駆けつけます。捜査本部にドカドカ踏み入って刑事達に混じって推理を始める桂香。実は彼女は天才的な頭脳を持つ探偵で、多くの事件を解決している、特権的な存在のようなのですね。
ストーリーは冒頭のバラバラ殺人、更に全く別の医師による保険金殺人疑惑の捜査を中心としたラブコメディです。…あんたら、人が死んでるんですよ⁈
単独で動きたい桂香と、共同捜査したい新米イケメン刑事。2人が付かず離れずでヤキモキさせやがる…。
中華バラードをバックに痴話喧嘩などしながらも、結果カーチェイスによる吊り橋効果などを経て、まあなんとなく良い仲になります!やだもうー。良かったねぇ!

で、…
…一概に我輩が悪いのですが、割とボンヤリ・ホッコリして観てたせいで、ストーリー上のクライマックス、大ボスの逮捕シーンを、中盤の山場の1つなのだと勘違いしてしまいましてな。なんか急に終わったよね…。

いや、もうオタク設定も序盤で吹っ飛びますし、エンディングに入るタイミングはメチャクチャだし、かなり悪性の個性を持った作品だとは思うのですが、とにかくワン・ルオダンが可愛いかったので全アバタも全エクボに変わった。インスタント麺齧るワン・ルオダンやばかったなぁ…。
続編作れ!次こそサイモン・ヤムが香港スター総受けの腐女子物だぞ!