やわらか

スリー・ビルボードのやわらかのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.2
これ凄いよね。普通ドラマって、観客がいずれかのキャラクタの心情とか行動に共感覚えて、それを通じて映画の表現したものに近づいて行くんだけど、そういうものを一切使わずに描かれてるものを見て、考えて、感じさせされてるっていう。
 
フランシス・マクドーマンドの苛烈な性格とサム・ロックウェルの素朴さから生まれる幼稚な差別行為。合理的に見えないキャラクターを配置することで現実味を出して「これが現代の南部の姿なのか」と部外者の自分に思わせる。(実際そうかどうか分からないけど)
 
狭い街に生きる登場人物たちが、好むと好まざるとに関わらず無理矢理状況に巻き込まれていくような強烈な展開。でも、世界ってそんなものなのかもねと思えたら、この作品に取り込まれたことになんのかな。人によっては不愉快なだけかもしれないけど自分には合ってた。
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