爆裂BOX

エイリアン・プラネットの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

エイリアン・プラネット(2011年製作の映画)
3.3
並行世界を観察するシステムの実験中に装置が暴走。開発者のオハラ博士や立ち会っていた海兵隊員たちがワープした異世界には不気味なクリーチャーが徘徊していて…というストーリー。
「エイリアン・パンデミック」や「アイム・ノット・アイリアルキラー」のビリー・オブライエン監督が贈る異世界トリップモンスター物です。「エイリアン・プラネット」というタイトルですが、舞台になるのは並行世界で他の惑星という訳じゃないので、エイリアンとは呼べないとは思います。クリーチャーと言ったほうがいいかな。
並行世界を観察する装置の実験中に暴走し、研究室ごと異世界に飛ばされた開発者の研究員や警備の軍人、立ち合いの議員たちが怪物に襲われながら元の世界に戻る為に奮闘するという物語ですが、テンポも良いので割と脇る事無く最後まで見れました。
登場するクリーチャーはこの手のDVDスルー作品では珍しくジャケット通りの奴が出てきます。CGの出来は粗く、背景から浮いてますし、襲撃シーンでは怪物の顔面アップと襲われる犠牲者の血塗れの顔アップでどういう攻撃喰らってるか解り辛いです。怪物の攻撃喰らって体斜めに切断されるシーンが唯一のゴア描写かな。CG臭いけど。体液が酸性というのは「エイリアン」感感じさせますね。
登場人物は主人公の警備責任者のシン大佐と部下のリバース軍曹がまともで皆助けようと奮闘しますが、他のキャラは結構バカで危機意識に欠けます。この事態を引き起こしたヒロイン格であるオハラ博士は「最高の頭脳」と自称したり、言ってる事も無茶苦茶だったりしますが、それでも元の世界に帰るために奮闘はしてたかな。しかし他のキャラは怪物の死体突いて酸の体液噴出させて横にいる奴にかかって死んだり、有名になる為に怪物の卵盗んで怪物怒らせたりとバカばかりですね。大統領の科学顧問のファースト博士は美人でこっちがヒロインっぽいけど、死人が出てるのに「折角異世界に来たんだから色々見て回りましょう」と勝手に動き回って、遠くに建築物発見したら「知的生命体がいるかもしれない!会いたい!」と主人公の制止聞かずに向ったりしますが、「帰れなくなっても知的生命体に会いたい!」と一人で目指す所はここまで貫けるんなら大したもんだと思いました。彼女が迎える結末はちょっと「猿の惑星」っぽかった。ジョン・リス=ディヴィスが主人公目の敵にする議員役で出てますが、最初の方でアッサリ退場します。
ラスト、主人公達が見る先には何があるのか…まあ、普通に建物が消えてるから大騒ぎになってるだけの気もしますが。
際立って目立つ所のない凡作に近い作品ではあると思いますが、この手の作品見慣れてる人なら暇潰しになると思います。