ニクガタナ

泣き虫しょったんの奇跡のニクガタナのレビュー・感想・評価

泣き虫しょったんの奇跡(2018年製作の映画)
3.6
プロ騎士を目指す少年の、諦めない夢の物語。主人公は特に問題抱えて無くとにかく普通に将棋命。「聖の青春」より将棋に特化した、将棋に人生賭けた若者たちの悲喜こもごも。村山聖、羽生善治と同い年、瀬川晶司五段の存在は本作で初めて知った。豊田監督との名コンビ笠松カメラマン、将棋の駒運びの撮り方がバッチリ決まってて上手い。少年、青年、中年と繰り返される自転車競走カットとか、ライバルとの関係をベタだが清々しく描き嫌味なく見飽きない。明らかに低予算作品ながら撮り方、作り方工夫して頑張ってて貧乏臭くない。キャスティングが隅々までよく考えられており、皆いい表情してる。ただホリプロ制作で妻夫木はありだとして通りすがりの藤原竜也要らんだろ。イッセー尾形がやっぱり良い。作品ごとに佇まいが違って流石。母親役の美保純もいいね。主人公、泣き虫ってほど泣かないが松田龍平が泣くシーンはだいたいもらい泣く。父役國村隼の優しさが身に染みる。ギターで統一された劇伴が印象的。
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