松井の天井直撃ホームラン

きらきら眼鏡の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

きらきら眼鏡(2018年製作の映画)
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↓のレビューは、以前のアカウントにて鑑賞直後に投稿したレビューになります。

☆☆☆★★★

船橋発全国行き作品を船橋先行上映にて。

原作は未読。

観ている間中、何故だか先週に観た『寝ても覚めても』の事を考えていた。

『寝ても…』は、ヒロインの行動に賛否両論でしたが。瓜二つの男性に戸惑いつつも、次第次第にヒロインは彼に惹かれて行く。
それに対して。(別に比べるモノでもないだろう!…とは思いつつ)事故で死んだ彼女を忘れられない彼に、余命宣告された彼氏が居ながらも。思わせ振りな態度を取って近付いて行く池脇千鶴。
この行動って、よくよく考えてみたならば。全く「大概にせえよ!」…と言えまいか。

始めは逃げつつも、最終的には本能のおもむくままに行動し。周りとの関係を悪化させる『寝ても…』のヒロインの気持ちは痛い程良く分かる。
でも現実に隣に居たらぶん殴っちゃうかも知れないけど(ㆀ˘・з・˘)
でもこの作品での登場人物達は。それぞれが相手を傷付けない様に行動する事が、逆に傷口に塩を塗ってしまうが如くの、悪循環を招いてしまっている…と言える。

恋愛とゆう大海原で。あがけばあがく程に、深みに嵌り込んでしまう感覚は。多くの人が身に覚えが有る筈で。心の奥底をザワザワとさせるかも知れない。
もしも恋愛に方程式が有るならば、答えは一体何処に有るのか?その答えは1つなのか?
2作品には、交じり合わない様でいて。映画とゆう方程式の中では幾度となく交じり合っている様に見え。だけど最終的には違う方向へとベクトルを向けて行く。(やっぱり比べる事自体がおかしいんですけどね)

両作品共に良作なんですが。どちらが好みかと問われたならば。私は、より撮り方に刺激が有った『寝ても…』の方でしょうか。
この作品自体も好きな作品なんですが、印象に残るショットが少ないところや。『寝ても…』がヒロイン側から描かれていて。それが多くの観客からブーイングを浴びる結果に繋がってしまったものの。映画としてはシンプルに纏まっていた。
こちらは、幾つかのエピソードを挟んで話が進んで行くのですが。それらがモヤモヤしたまま終わってしまうのが、残念な気がしました。
まあ、一歩前に進むって事が大事…って事なんでしょうけど…(_ _)

2018年9月9日 TOHOシネマズららぽーと船橋/スクリーン7