公開当時は正直、エンドゲームがあまりに盛り上がったのでそこでフェーズ3が終わるのか思ったらなぜかその後にスパイダーマンが1作品くっついて終わるということで、はたしてどうだろうかと思っていました。
しかしいざ劇場で観ると、トムホ版スパイダーマンの続編としても、MCUのフェーズ3の締めくくりとしても、またフェーズ4の始まりとしても、あまりに良く出来ていて驚きました。
しかも今作のヴィランははっきりとこれまでMCUでやってきたことを否定するかのようなキャラで、MCUが10年やって成し遂げたエンターテイメントを一度相対化してみせるようなメタな作品でもあり、ちょっとスキがなさ過ぎて恐いぐらいです。笑
そしてジョン・ワッツ監督らしい無垢な若者の苦い成長もしっかり入っていて、またそこも良いんですよね。
個人的にはMCUをずっと観てきた者からすれば、『アイアンマン』で始まったこのMCUのチャレンジ精神をここにきてスパイダーマンの設定の中でまた『アイアンマン』をやって、それが新しいフェーズの始まりという粋な構成がすごく好みでした。
