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ジュリアンのmayuchiのレビュー・感想・評価

ジュリアン(2017年製作の映画)
3.6
【2019年9作目】

父親からDVを受けている男の子ジュリアン。
姉や母親もDVを受けており、両親は離婚した。
離婚調停の取り決めで、親権は共同。
週末には父親に会わなければならない生活に脅えている。

物語はその離婚調停のシーンから始まる。
子供と会う権利を主張する父親だが、何だか目が死んでいるように見えた。

父親を演じるのは、ドゥニ・メノーシェ。
私は初めて見る俳優さん。
画像を見てみるとなかなかの男前なのに、本作では不気味だった。
とても良い演技だったと思う。

同じく良い演技だと思ったのが、ジュリアン役のトーマス・ジオリア。
美少年でまだ幼さがあるものの、芯の強さが伺える。
将来が楽しみだ!

DVを扱った作品だが、直接的にその様なシーンはほぼない。
だけど父親と母親、父親とジュリアンのやり取りを観ていると、これまでの酷い暴力が想像できる。

物語が進むにつれ、徐々に不穏な空気が漂う。

そしてラスト⋯

人が壊れる様は恐怖だ。
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