りょうじ

アザーライフ ~永遠の一瞬~のりょうじのレビュー・感想・評価

4.0
ドラッグにより、脳に信号を送り体験を作る。
体験とは五感の作用を通じて感覚が受容され、それが信号となって脳に送られ、脳内で再生される現象に過ぎない。

したがって、信号により快感も不快感も味わうことができ、体験という記憶を植え付けることもできる。

目の前の手触りのある現実は果たして現実なのか、何をもって現実とするのか

ドラッグや仮想現実やゲーミフィケーションにより、手軽に楽しい経験や幸せな経験、苦痛などを体験できるとしたら、それを受け入れるべきか。
辛い現実を耐えるか、仮想現実世界で楽しく過ごすか
選択しなければならない時はいずれ訪れる。
現実の現実性が不明な状態ではどちらが良いも悪いもない


南澤孝太(慶應義塾大学メデイアデザイン研究科教授)と、あいトリで「縛られたプロメテウス」を発表した小泉明郎の対談にて
拡張現実や仮想現実について南澤教授がこう語る。
以下引用
「バーチャル」という言葉って、「見かけや形は原物そのものではないが、本質的あるいは効果としては現実であり原物であること」、つまり「本質」を指しているんですね。だから、「リアリティの本質」を提示する技術というのがVRと言えます。そこにいわゆる現実世界の情報が混じっているかいないかというのは実はあまり重要ではなくて、人から見たときに、その世界が本質であるかどうか──そのとき、その人が、そこにいると感じられるかどうか──というのがVRの本質なんです。


現実の本質とは何か、
技術の最前線でも、議論されている
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