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キラー・サスペクトのtheocatsのレビュー・感想・評価

キラー・サスペクト(2016年製作の映画)
1.0
ネタバレ
超常視覚捜査官という設定がほぼ無意味

オープニングはスキンヘッドの若者が崖登りをしている途中に力尽き滑落するらしき場面。
その後、銀行から巨額横領をした男が逮捕されるという場面へと続く。
逮捕場面を遠目に目撃していた彼女が自身に捜査の手が及ぶのを恐れ逃亡。逃亡先の金持ち宅で無給の使役人として潜伏するも、酷使されることに耐えられないという実に身勝手かつ信じがたい動機で、一度ならず二度三度と次々惨殺を重ねていく。

第二の殺人現場で彼女の足取りをつかんだ〝超常視覚捜査官”が数々の規則違反を犯しながらも独自に追跡し彼女に投降を呼びかけるが、正式な捜査チーム主任は彼女殺害しか頭になかった・・・


なぜ彼女があそこまで鬼女的殺人者になったか全然しっくりこないが、ストーリーと各種設定的にはそこそこ面白くなりそうな予感はしていた。しかし、肝となる〝超常視覚捜査官”がその能力を存分に発揮しているという説得力がなく、覇気に欠けもっさりした冴えない演技に終始したことで、スリルサスペンスに必須のハラハラドキドキする緊迫感がまるでない。

彼女とその捜査官はオープニングのがけ地下の砂浜で出会うことになるが、その場面でもなぜか二人はシンパシーを抱く者同士のような生温い雰囲気。ここで最初の方の彼が隠している巨額の金はケイマン諸島に蔵されていることが彼女から捜査官に明かされる。
追跡ヘリコプターらしき音には敏感に反応し隠れ家から砂浜に出て、散弾銃での射撃は無理と分かっていながら銃を構え故意に射殺される。

ラストで訳分からなかったのが犯人を射殺した捜査主任がなぜか拘束されているように見えたこと。なぜだ?・・・



いずれにしろ、締まりを欠いた生煮えの不完全燃焼感しか印象に残らない駄作と言わざるを得ないですね。


総評一つ星

002008
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