ネブュラー

工作 黒金星と呼ばれた男のネブュラーのネタバレレビュー・内容・結末

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

南北関係にメスを入れた大傑作。
スパイものとしての圧倒的緊張感が工夫に工夫を重ね終盤まで保たれる。
また、そこにアクション的要素を一切排した、表情、セリフ、情報の引き出し具合で緊張の糸を渡り続けるスリリングさとリアリティ。
組織に抗えない存在として、自らの尊厳と向き合い、浩然の気を実行する黒金星、リ所長の見えざるものが積もって成長していった、許されざる友情があつすぎる。
ラストの展開含め、くさい部分もありながら、事業、そして二人の約束が時を経て果たされるシーンは冷静ではいられない。
とてつもない事実だし、題材からして面白いのだが、ユンジョンビン監督の実現力、ストーリーテリング力、そして言わずもがなハイライトであるファンジョンミン、イソンミンの演技ががっちりはまった結果の面白さ。
マルチーズと金正日のシーンは外れなし!
製作段階では、朴槿恵政権時といこともあり、文化統制に引っかからないよう、製作を進めたという作品外のストーリー含め、作品に趣深さを加味している。
それにしても、黒金星が「孤独のグルメ」の松重豊に見えてしょうがない。
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