素晴らしい映画。これは本当に多くの働く人たちに観て欲しい。ほろりと泣けるし、日々忙しく明日のために仕事している人は癒されること間違いなし!
そして、何と言っても、プーさんはじめ「くまのプーさん」の仲間たちが可愛すぎ。
プーさんって、ぬいぐるみという設定は知っていましたか?アニメーションの方しか観てないとイメージがないかもしれないですが、クリストファー・ロビンのぬいぐるみなんですよね。実際に映画もぬいぐるみという設定で、動いたり、話したりします。(ぬいぐるみを使って撮影もしています。毛並みもふわふわで、ぎゅっとしたくなります)
彼らが動いているのは普通ではないので、ロンドンの街中でプーさんたちが動いているのは普通ではないこととして、みんなが驚きます。(そこが、『パディントン』とは異なる点)
仕事中心の忙しい毎日を送っていた、大人になったクリストファー・ロビンは、家族と過ごす時間よりも仕事を優先して生きています。「今」目の前の大切なことよりも、「未来」のために「何か」をするのに忙しいんです。
そんなときに、彼の前にかつての親友プーが現れます。いなくなった森の仲間たちを探しに、子供の頃みんなと過ごした“100エーカーの森”に一緒に行き、クリストファー・ロビンが会議の重要な書類を届けにロンドンに行く。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のように、行って帰るだけのストーリーなのですが、これがまた冒険活劇になっていて、ドタバタで面白い。
というように普通に観ても楽しめるのですが、かなり深いんですよ。プーさんって哲学的な話なんですね。
「仕事って、ぼくの赤い風船より大事なの?」
「ぼくは“何もしない”を毎日やっているよ」
プーさんは、列車の中で、“見えたモノを言うゲーム”をしますが、反対に未来のことをするのに頭がいっぱいのクリストファー・ロビンとの対比が面白い。
明日のための今日ではなく、今日が最高の日だと、今を大事に生きること。計画することが目的ではなくて、今日を最高の日にするために、大切な人と歩いてくのが大事なんだって。本当に「大切なモノ」を思い出せてくれる温かい映画です。
ピクサーの『トイ・ストーリー』もしくは、『インサイド・ヘッド』が好きな人は絶対に観てください。通じるものがあります。
観終わった後は、映画と同じプーさんのぬいぐるみ、欲しくてたまりません!