「おかんが言うには，昨日『リトル・モンスターズ』って映画みたんやけど，それがゾンビ映画かどうか思い出されへんらしい」
「ルピタ・ニョンゴが保母さんのヤツやな．あれはゾンビ映画ちゃうんか」
「おかんが言うにはゾンビが家畜も人間も喰うらしいねん」
「そりゃゾンビ映画やろ．ゾンビ映画はグロいのが売りやねんから」
「でもな，ゾンビはなんでか5歳児だけは捕獲できへんねん」
「ほな，ゾンビ映画ちゃうかぁ．老若男女おかまいなしで喰うんがゾンビ映画やからなぁ」
「でもな，子供のゾンビも出てくるねん」
「ほなゾンビ映画やないかい．襲われた老若男女が漏れなくゾンビになるんが，ゾンビ映画の怖い所やからな」
「でもな，最後は園児と一緒に童謡歌いよんねん」
「ほな，ゾンビ映画ちゃうかぁ．ゾンビ映画は『死霊のえじき』のバブ以上の知能は見せたらあかんってルールがあるからなぁ」
「そんなルールあるんか？」
「いや知らん．今適当にゆーた」
「でな，最初クズ男の叔父さんが，保母さん目的で遠足の引率に参加すんねんけど，ゾンビに囲まれてる中で，真っ当な人間に成長すんねん」
「やっぱゾンビ映画やないか．ゾンビ映画ゆーんは極限状態に置かれた人間の行動を描くのがセオリーやからな」
「途中出てくる子供向け番組の人気者が，実は子供は大嫌いで，母親と姦ることだけが楽しみやねん．でも自分一人だけで助かろうとするんで，結局ゾンビに襲われんねん」
「やっぱゾンビ映画やないか．助平な人間が死ぬんはゾンビだけやなしに，ホラー映画のお約束やからな」
「そしたら，『リトル・モンスターズ』はゾンビ映画ゆーことでえぇか」
