kazu1961

欲望のkazu1961のレビュー・感想・評価

欲望(1966年製作の映画)
3.8
▪️JP Title :「欲望(1966)」
Original :「Blow-up」
▪️First Release Year : 1966
▪️JP Release Date : 1967/06/03
▪️Production Country : イギリス・イタリア合作
🏆Main Awards : 1967年カンヌ国際映画祭
パルム・ドール
▪️Appreciation Record : 2020-777 再鑑賞
🕰Running Time : 111分
▪️Director : ミケランジェロ・アントニオーニ
▪️Writer : ミケランジェロ・アントニオーニ、トニーノ・グエッラ、エドワード・ボンド
▪️MusicD : ハービー・ハンコック
▪️Cast : デヴィッド・ヘミングス、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、ジェーン・バーキン、サラ・マイルズ、ヤードバーズ(ゲスト出演)
▪️Review
またまた不条理で難解な作品です。ストーリーは何度も中断され、次々にミステリアスな人物や行動、描写が差し込まれます。ある意味とても不親切、ストーリーの理解が混乱していきます(ミケランジェロ・アントニオーニ監督はそれを狙ったんでしょうけど)。そして不条理の最高潮はラストシーンですね。。。何が現実なのか?もうストーリーはどうでもよくなりますね。それでもその不条理を楽しめるのは本作ならでは。
本作は全編イギリスのロンドンで撮影された作品で、『太陽はひとりぼっち』(1962)や『赤い砂漠』(1964)などのアントニオーニ監督初の英語作品です。1967年のカンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞している作品ですね。アルゼンチンの作家フリオ・コルタサルの小説『悪魔の涎』を下敷きに、彼の不変のテーマでもある「愛の不毛」をモチーフに撮りあげたスタイリッシュなサスペンス不条理劇です。
ストーリー展開は横にもう置いておいて、とにかくスタイリッシュ。モード感覚あふれた美術や衣装、音楽のセンスがすばらしく、それらは時代を超えた流行の先端として今観ても色褪せることはないですね。そしてさらに、新人モデルの1人を演じるジェーン・バーキン(エルメスのバーキンの名前のゆらいですね)の奮闘や、ジェフ・ベックやジミー・ペイジ在籍時のザ・ヤードバーズのライブシーンなども見どころの一つです。
「スウィンギング・ロンドン」と言われた、当時のイギリスの若者のムーブメントが見事に集約・表現している作品です。
でもでもやっぱり独特な不条理の世界観にハマってしまう、そんな作品ですね!!

物語は。。。
深夜の公園でカップルを盗み撮りした売れっ子カメラマンのトーマス(デヴィッド・ヘミングス)。そのことに気づいたカップルの女性(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は、彼にネガを出せと迫ります。しかし、彼女に別のネガを渡したトーマスが本物を現像してみると、そこに映されていたものは。。。

▪️Overview
「情事」「太陽はひとりぼっち」などで知られるイタリアの巨匠ミケランジェロ・アントニオーニが初めて手がけた英語作品で、アルゼンチンの作家フリオ・コルタサルの小説「悪魔の涎」を下敷きに描いた不条理サスペンス。若くして成功したファッションカメラマンのトーマスは、公園で密会する中年男性と美女のカップルを盗撮する。気づいた女にフィルムを渡すよう詰め寄られたトーマスは、彼女のヌード撮影を条件に同意するが、渡したのは偽のフィルムだった。改めて本物のフィルムを現像したトーマスは、その画像にどこか違和感を覚える。引き伸ばしてみると、そこには銃を持った男と、死体らしきものが写り込んでいた。第20回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。“スウィンギング・ロンドン”と呼ばれた1960年代イギリスの若者文化を捉えた作品としても知られる。(引用:映画. com)
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