SYU

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのSYUのレビュー・感想・評価

5.0
2019年67本目
監督 クエンティン・タランティーノ
レオナルド・ディカプリオ
ブラット・ピット
マーゴット・ロビー

タランティーノの愛

60年代終盤のハリウッドを舞台に、落ち目の俳優リックとそのスタントマン兼付き人クリフの友情、リックの隣に越してきた女優シャロン・テート、そして映画界を震撼させた「あの事件」を描くタランティーノ最新作。

過去の栄光を忘れられず、酒にすがり、セリフを忘れて自己嫌悪に陥るリック役、ディカプリオの泣きっぷりが良かったです。

一方、リックを励まし支えるクリフが抜群に男前。
屈強な肉体、友情に厚く男気があり、喧嘩も強い、ブラット・ピットの魅力が全開でした。

スターの悲哀を描きながら、次第にあのファミリーの不気味さを垣間見せていく。
クリフがファミリーの住処に行くシーンの異様な緊張感、ダコタ・ファニングの不気味な存在感、何かが起きそうな恐怖感が秀逸でした。

女優シャロン・テートを演じたマーゴット・ロビー、自らの出演作を鑑賞するシーンのキラキラした目、愛らしさが素晴らしいと同時に、やがて彼女に起こる悲劇を思って胸が痛みます。

そしてついに訪れたあの夜、抑え気味だったタランティーノらしさが爆発するクライマックス!

そしてラストは、なるほどこういう終わり方もいいなと思えた、見事に予想を裏切る展開でした。

軽く二日酔いで調子が悪く、160分耐えられるか不安でしたがそんなの杞憂でした、あっという間です。
個人的には久々満足した一本でした。

あと、アル・パチーノが元気そうで良かったです。

エンドクレジット中にも少し映像がありますので、ご注意を!

タランティーノさん、あんたやっぱスゲーよ!
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