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グッバイ、リチャード!のkuuのレビュー・感想・評価

グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)
3.8
『グッバイ、リチャード!』
原題The Professor.
映倫区分R15+.
製作年2018年。上映時間91分。

ジョニー・デップが主演を務め、余命180日の大学教授が残された時間をありのままに生きることで人生の愛おしさを見いだしていく姿をユーモラスに描いたヒューマンドラマ。
共演はローズマリー・デウィット、ゾーイ・ドゥイッチ、ダニー・ヒューストンほか。

美しい妻や素直な娘と何不自由ない暮らしを送る大学教授リチャードは、医師から突然の余命宣告を受ける。
追い打ちをかけるように妻から不倫を告白され、死を前に怖いものなしとなった彼は、残りの人生を自分のために謳歌することを決意。
ルールや立場に縛られない新しい生き方はこれまでにない喜びをリチャードに与え、そんな彼の自由な言動は周囲にも影響を及ぼしていくが。。。

Be yourself.(自分らしく)
Be true to yourself.(自分自身に忠実であること)
Don't settle for what you are not.
(自分らしくない自分に甘んじてはいけない)
今作品からの言葉は心に響きました。また、こんな台詞が書き始めて頭をよぎりました。
『なぜ、私たちは人生という奇妙なものを生きずに浮いているのだろう?
人生を生きろ、単に存在するな。』 教授が言うように、一度きりの人生。その一瞬一瞬を逃がすなと云ってるかのよう。
ジョニー・デップをはじめ、キャスト全員の本格的な演技に、また脚本も良かった。
観察に重点を置き、ありふれたこと、人間関係、人々の誠実さについて描かれてました。
また、ダニー・ヒューストンの最高の演技も個人的には見所かなぁと。
デップ演じる主人公との友情を心から感じました。
お話は、チョイ風変わりなトーンで始まるけど、後半に行くにつれてどんどんリアルになってく。
デップは、壊れた男を演じていて、その痛みと後悔が目に浮かぶようでしたし、人間味のあるストーリーで、最終的には、琴線にビンビン触れました。前半は、もっと別の方法で処理できたはずのシーンもあったとは思いますが。
しかし、後半に示される深い考えと告白によって、すべてを取り戻すことができたんちゃうかな。
一人の男と、その感情の暴走という小さな旅に出たことで、気分が良くなった。
非常に淡々とした内容やし、そないなコンディションや、嗜好によって、合う会わないがあるかもしれませんが、良い作品やと私的には思いましたし、
人生の苦難に立ち向かうには、ある程度の覚悟が必要なんやろななんて考えさせられたかな。
完璧じゃないにせよ、監督と俳優陣全員が、心から描こうとしてる真摯さを感じた作品でした。
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