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トゥルー・ロマンスのmofaのネタバレレビュー・内容・結末

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【純粋さ過激さ、男気】

 トニー・スコット監督作品が好きである。
ブレのない、男気のある作品が、私は好きだった。
 その中でも、大好きだったのが、この作品。
 
若かりしクリスチャン・スレーターを主人公に据え、
暴力とドラッグというバイオレンス・ムービーでありながら、
一本筋の通った、どこまでも純愛の、恋愛映画である。

 洋画好きならば、誰が知っている俳優たちが、脇を固める。
デニス・ホッパー サミュエル・L・ジャクソン
クリストファー・ウォーケン
ゲーリー・オールドマン クリス・ペン ヴァル・キルマー
トム・サイズモアまで!!
そして、ブラッド・ピット。

 脚本は、クエンティン・タランティーノ。

 純粋さと、過激さと、男気と。
 すべてが美しくまとまった作品。
1度観るだけでは、この素晴らしさに気付かずに、バイオレンス・ムービーとして心に残るかも知れない。
 けれど、観れば観るほどに。
 
クラレンスとアラバマの、見つめあう瞳の純粋さ。
銃撃戦と、数々の暴力シーン。
 そして、父親のみせる男気。
 
 
 こういう映画の運び方は、タランティーノ独特。
タランティーノの脚本を、トニー・スコットが、男気をつけたし、
重みを出して仕上げたような映画である。
 主人公の2人は、脚本では、死んでしまう設定だったらしいが。
トニー・スコットが、手を加え、違うエンディングにしたというのは、
有名な話である。
 その選択は、正しかった。
このエンディングであるからこそ、この映画はいつまでも心に残る。
ただのバイオレンス・ムービーではない、
夢と希望と、純粋さを散らばせた、何ともいえない映画に仕上げたと思うのだ。

 
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