イチロヲ

BU・RA・Iの女のイチロヲのレビュー・感想・評価

BU・RA・Iの女(1988年製作の映画)
3.5
極道に足を踏み入れた青年(小沢仁志)が、沖縄にて昔なじみの友人たちと邂逅する。社会的立場が異なる男女の交流劇を描いている、日活ロマンポルノ。長尺のエロス大作。

社会の爪弾き者になった青年を中心に据えて、警察官になった旧友(安藤一夫)と、大人の色香を放つようになった2人の女性(平歩千佳&沢田和美)による、「男女4人ワンス・アゲイン物語」が繰り広げられる。

窮地に立たされている主人公が、仲間のことを気遣いながら、自分自身と向き合っていく、ヒューマン・ドラマの典型パターン。男女間のセックス劇だけではなく、男同士の友情劇にも落とし込んでいくところが心憎い。

沖縄の観光スポット巡りになっていないところも好印象だが、翻ってみると舞台が沖縄である必要性が感じられないという難点も出てくる。丁度良いぐらいの沖縄感と登場人物の情緒の融和が見たかった、という欲求が残る。
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