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ロバート 最も呪われた人形のYSKのレビュー・感想・評価

3.2
主人公夫婦の家で働いていた家政婦が高齢による物忘れが続いたため解雇となった日、夫婦の息子にロバートと名付けられた人形を渡し、かつ妻に向かって「思い知るがいい」と告げていく
その日以来、不思議なことがおきはじめ…というお話

ロバートなるこの人形、大きく見開いた白濁とした瞳ややけに艶だった肌、にやりと吊り上がった口元などととてもじゃないがかわいいとは呼べぬものの、息子はなぜか気に入った様子…という割に抱きしめたり遊んだりはもちろん興味があるように見えなかった不思議

そもそもたかが90分足らずの作品だというのに、半分を過ぎるまではロバートは何もせず、妻がヒステリックに泣き叫ぶのを見るだけというのはいかがなものか
そして家政婦へ解雇を言い渡すなど汚れ仕事は妻に押し付けているだけにも関わらず偉そうに知ったふうな口をきくだけの夫もいかがなものか

ロバートがやったとは思いもしないから注意を向けないことはあるかもしれませんが、それにしてもあからさまに靴の裏が汚れていることに気がつかないこともいかがなものかと思いますし、そもそも足のサイズが全然違いそうなのに気にもとめないのもいかがなものか
とりあえず怒られて怒鳴られるシーンしかない息子が不憫で仕方なくなることは間違いありません

そんな、延々と夫婦喧嘩を見せられたうえロバートの暴れっぷりも非常に温く、ホラー要素はまるで感じられず、余りにもあんまりな出来だったことは間違いありません
だからこそ散々ためたフラストレーションを爆発させたラストシーンは最高でしたね、
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