一人暮らしの７７歳元弁護士。２人の子供とは長い間感情の齟齬があり不仲状態。それぞれが頑なになり関係修復が難しい。でも隣人家族には何かと優しく力になり相談にものる。人って自分と関わりが少ない人に感情を吐露したり親切になったりと不思議な行動をとることがままある。まして元弁護士だから少し上からの目線で隣人家族と心を通わせる。心が通い始めたと思う頃その家族に怖ろしい事件が起きる。
無力感に苛まれる元弁護士。その体験は自分の子供達との関係に明るい兆しとなったのか、そんな安易な話にはしないと思うけど、少しだけ含みのある終わり方だった。地味だけど良作だと思う。
