瞬間チャージ in細田守 feat.村上隆！
5分と短尺ながら、細田守のエッセンスを存分に堪能することができる作品です。
ルイ・ヴィトンのロゴが印象的に登場するように、本作はルイ・ヴィトンと村上隆のコラボレーションに端を発しており、当時発売した製品群の世界観を深めることを目的に作られました。
ただ、あまりにも細田守の癖が反映されたようなルック、世界観となっていて、最早『サマーウォーズ』や『竜とそばかすの姫』の原点作品と言っても過言ではないものとなっていた気がします。
それ故、迷い込む異世界（電脳世界？）描写は逆既視感のようなものを味わいながらの鑑賞と相成って、結果的に他作品ではあまり起こり得ない経験ができ興味深かったです。
無理やり解釈しようとすれば、引っ込み思案なアヤちゃんが不思議な体験を通じて（表情筋を動かしながらの豊かな感情を獲得して）、自分の考えを皆に言えるようになったと読み取ることができるように思います。
ですが、本作に限らず必ずしも意味を見出す必要もないですし、本作の本質は色とりどりかつ近未来的？なビジュアルと、LVパンダを始めとする奇妙で愉快なキャラクターや世界観だと思われるので、そこをメインに据えた評価として上記の星に設定させて頂きました。
また、劇伴も耳に残るようなものになっていて、作品の世界観とよくマッチしていました。演出的な面でも効果的に機能していましたね。
総じて、細田守の本流を感じられる、満足感のあるショートフィルムでした！
