このレビューはネタバレを含みます
経済的事情で、韓国からアメリカに養子に出されたマーク。
マークは、アームレスリングの世界で頂点を極めようとするが、
八百長疑惑をかけられて追放処分に。
そんな折、スポーツエージェントを名乗るジンギと会い、韓国のアームレスリング大会に出場することになる。
帰国後初めて訪れた実家には、実母はすでに亡くなっており、妹を名乗るスジンとその子供二人が住んでいる。
天涯孤独と思っていたマークに、思いがけずにできた家族を守ろうと奔走するが・・・
腕相撲映画といえば、大好きな映画「オーバー・ザ・トップ」!
また、大好きなマ・ドンソク主演ということで、これは見るしかない!
なんだけど、結論から言うと残念でした。
最大の問題は、マークにとっての家族の位置づけが定まっていない点。
「オーバー・ザ・トップ」のホークは、妻と息子への一途な想い、そして愛する息子を母親の死に目に合わせることができなかったという負い目を持っていた。
そんな中、息子が試合観戦で応援してくれるのを見て、力が湧いて勝利することができたという必然があった。
が、マークにはそれがない。
そもそも、実の妹でないと分かったときに「家族ではない!」と断じてしまっており、またそれに対しての再解釈もないままに試合に臨んでいる。
そんな中、スジンや子供二人の応援が力になったというのは説得力として欠ける。
また、ジンギも最初から金目当てであり、それを覆すエピソードが薄いため、最後まで金目当てでマークを利用しているようにしか見えない。
同様に、スジンも子供二人を育てるためとはいえ、他人の財産を自分のものにしているという後ろめたさをほとんど出さないため、あまり共感できない。
悪役もいまいち。極悪なパンチがどんな悪いことをしてくるんだろうと期待したが、結果指を滑らせるという程度の小細工しかしない。
ライバル役の韓国1位のコンボを、準決勝で卑怯な手段で重傷を負わせて倒すんだろうな~と期待していんだが・・・
とはいえ、マ・ドンソクは、やっぱり魅力的。
大食いのマ・ドンソク、取り立て屋を秒で倒すマ・ドンソク、子供にはめっぽう優しいマ・ドンソク・・
マ・ドンソクのアイドル映画としていれば満点かも。