Naoya

ピータールー マンチェスターの悲劇/ピータールーの虐殺のNaoyaのレビュー・感想・評価

2.6
1819年。ナポレオン戦争後の困窮の英マンチェスター。改革を求める民衆運動に騎兵隊が突入。非武装市民6万人に起きた悪夢〝ピータールーの虐殺〟を描いたサスペンスドラマ作。民衆側と政府側交互に議論や演説を繰り返す内容で、その後に繋がる大虐殺の場面の生々しさが凄まじい。主人公を個に置かず、全体的に捉えられることで、この一連の事件の重たさが伝わる物語で良い。非武装で、訴えを起こす民衆に対し、馬に乗った騎兵隊、さらに武装して、威嚇だけでなく、刺殺、斬殺していく様子は残酷さ極まりない。無防備な市民を女子供と容赦なく殺されていく様は地獄。史実なのが痛々しすぎる出来事。ストレートな物語のメッセージ性が凄まじく、全体を通して撮り方がとにかく凄みがある。本作で語られる、「〝ピータールーの戦い〟だ」「いや、〝ピータールーの虐殺〟だ」の言葉の重みが内容を物語ってます。
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