ねぎおSTOPWAR

サンセット・イン・マイ・ホームタウンのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

4.0
何と言ってもパク・ジョンミン!!
「空と風と星の詩人」から続いてイ・ジュニク監督作品へ出演した彼パク・ジョンミンは頑張っていましたねえ。この人は上手いしそもそも顔に味がある!


さて直近だと2021年に15作目となる「茲山魚譜 チャサンオボ」を製作公開したイ・ジュニク監督。その13作目が今作「サンセット・イン・マイ・ホームタウン」(原題:「辺山」)です。実は・・
脚本キム・セギョム
撮影イ・ウィテ
照明ユ・ヒョクチュン
美術イ・ジェソン
編集キム・ジョンフン・・
同じスタッフが作りました。
いつもこのメンバーというわけではなく、この2作の間に公開された(製作順だと違うのかも・・)「金子文子と朴烈」では美術と編集は同様ですが他は違う。

「茲山魚譜」はモノクロ映像なので比較は難しいですが、非常に似通った空気が流れていたように思います。人間生きていれば様々な立場を取るものだし、ぶつかってみたり和解したり・・。そんな人間たちの動揺や苦悩を優しい目で見つめるような映像というか。
あんまり凝った構図はないです。基本忠実に役者の表情をきちんと撮る。オーソドックス。

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ソウルで一人暮らしをして30歳になるラッパーのシムポク<本名ハクス>(パク・ジョンミン)は、6度目のオーディションにも失敗してしまう。そこに不意にかかる電話。昔母と自分を捨てた田舎ヤクザの父が脳卒中で倒れたとのこと。
・・結局故郷の辺山(ピョンサン)に行ってみるとそこには幼馴染でハクスが大好きなソンミ(キム・ゴウン)たち同級生たちがいた。そして否応なく押し寄せるしがらみや因縁や友人たち。いったい彼は・・・
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繰り返しますが、まあパク・ジョンミン氏ならこれくらいは当然っちゃ当然ですが、本当に良い俳優です。この人物の引きずってきたものや、そこでの思い、悔しさなどがしっかりと顔に出ます。言葉はなくとも観ている人間に伝わると思います。劇中のラップもお見事!!詳しくはないけど・・どうなの?カッコよく見えたならOKってことでいいんだよね??w

相手役のキム・ゴウンも負けず劣らず頑張ります。もうThat's田舎の娘!!

三角関係に陥るミギョン(シン・ヒョンビン)も啖呵を切るところなど見せ場は充分!

《サンセット》を眺めたくなる。観に行きましょう。
配給さんが邦題をつけた意図がよくわかります。

エンドロールと共に流れる映像が最高です。
イーストウッドの「ジャージーボーイズ」のそれみたいなカッコよさがあってGOOD!!


〈675〉