キャサリン子

人生に乾杯!のキャサリン子のレビュー・感想・評価

人生に乾杯!(2007年製作の映画)
3.8
運命的な出会いを経て結婚し、今や81歳となったエミル(エミル・ケレシュ)と70歳のヘディ(テリ・フェルディ)の老夫婦。
年金だけでは暮らしていけず、借金取りに追われる毎日を送る二人は、高齢者に冷たい世間に怒りを覚えて次々と強盗を重ねていく……というお話。


「強盗」をはたらくと言っても、一般的な怖い強盗ではありません。
あくまでも“紳士的な”強盗です。
受付の女性を銃で脅しつつ、「怖がらないで。私も初めてなんだ」とか声をかけるし、後ろに並んでいる女性にも気を遣う紳士ぷり(笑)
後半では女性を人質に捕るのだけれど、優しく声をかけながら傷の手当をしたり、食事の介助をしたりと面倒見も良い。
そもそも、この夫婦がとても仲が良いので、微笑ましくて観てて幸せな気持ちになります。
なので、自然とこの強盗老夫婦を応援したくなりました。
奥さんがヤキモチ妬いたりするシーンでは、ついニヤニヤしちゃった☺️
照れずに奥さんに「キレイだよ」って言う旦那さんも、とっても素敵✨
不器用で照れ屋な男も良いけれど、やはり素直に愛情を表現してくれる人がイイなぁ〜😍なんて思っちゃいました。

ユーモラスなシーンもありつつ、ハンガリーの現状を浮き彫りにした社会派ドラマでもあり、結構中身の濃いしっかりとしたドラマでとても面白かったです。
主人公夫婦だけでなく、二人を追う若い刑事2人のラブストーリーも同時に描かれ、観る者を飽きさせない構成になっていました。
老夫婦と刑事カップル、ともに男がどこか情けなく無鉄砲で、女はしっかり者。世代は違えど、いつの世も男と女は似たようなものなんだなぁと感じました。


最後は、え?え?!?!ってなるドンデン返しもあり。
そんなオチだったとは〜😂!!

ネタバレ厳禁で、ぜひご覧ください☆
キャサリン子

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