RYUYA

斬、のRYUYAのレビュー・感想・評価

斬、(2018年製作の映画)
3.5
揺れ動く江戸末期。農村で静かに暮らす腕のいい剣士が、流れ者の剣豪から「キミいいね、京の動乱に参戦しない?」と誘われ…という話なんだけど、この映画はそこから『七人の侍』的に派手な戦へ向かうことはせず。池松壮亮さんが演じる1人の剣士が「斬る」ということについてひたすら葛藤する、戦の前の戦の物語にしている点が非常に近年の塚本監督らしくてカッコいい。男女のピュアな距離感とかも、らしくていい。監督の映画に出る役者さんって、スタッフ寄りの頭を持ってそうな方が多くて、なんかいいなぁと思う。映画のタイトルも、テーマも役者もスタッフも、全部が濃縮されているこの感じ、やっぱり日本映画界では異端だし、突出してる。カッケェ。
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