デュード

ほんとにあった!呪いのビデオ2のデュードのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ2作目。
初っ端から、「観た人が事故や失踪を遂げるビデオ」があり、関係者の話がつらつら流れる。
性質を考慮し、作品の最後に問題のビデオを見せるとのこと。
そんなビデオ最初でも最後でも見せちゃダメな気がするが、「この作品全部ちゃんと見た後なら、見た人がどうなろうと知ったこっちゃないよ」と言わんばかりの姿勢やよし。

「窓の外を落下する光」 3.7
修学旅行の夜、女子学生たちの姦しい空気の中、窓の外を制服姿の女子生徒に見える人影のようなものが落下。
ハッキリ見えないが、見間違いではないというバランスが良い。
ちょうど良い湯加減の不気味さ。

「サイドミラーに映る女の顔」3.1
夜のドライブ中、サイドミラーに顔が映る。
反射か霊か。9:1で反射にしか見えない。

「自主映画に映った男の影」3.4
自主映画に男の影が複数回に渡って映る。
映像自体は大したことないが、自主映画のリアルな空気と薄暗い大学内の雰囲気が良い。
じっとりした空気は、まるで黒沢清作品。

「神社の木に映る顔」3.5
とある神社の木に顔らしきものが。リプレイなし。
そう見える模様と言われたらそれまでですが、リプレイで引っ張らないので理性が働く前に次の映像に行く。
初期は演出の粘度を映像に比例させてて、見やすいなと。

「壁からのぞく白い影」3.5
前作の「大学校舎にて」に似た映像。今回は誰もその場で気づかない。
白い霊は昼間に出ても見づらそう。
ゲーミング機器のようにカラフルに光る霊も観てみたい。

「踏切に現れた足」3.6
自殺が多発する踏切で、暗闇に浮かび上がる足。
周辺のエピソード、鉄道会社への電話取材、目撃者の証言。
あらゆるバランスが良い。
こういう映像ならいくらでも観ていたい。

「事故を予知した警告の映像か…」3.5
カップルの男性がバイク事故で足にケガ。
それを予知したように、足が消えた映像が撮れてるという話。
王道中の王道の設定と映像ですが、カップルがやたらのほほんとしてるのがかえってリアルな空気で良い。

「子供を呼ぶ声」3.8
父親が、母親と子供を撮影していた所、謎の声が聞こえたという話。
今作のベストだと思う。
謎の声の聴こえ方が、ちょうど良い不気味さ。
音声を検証してクリアになるほど加工感が強まるのは残念。
と思っていたら、実は声の主も映っていて…という流れは背筋が寒くなった。

冒頭の観たらやばいビデオの続き。
失踪、事故に続いて「視力がガタ落ちする」という、リアルに嫌な霊障も紹介されるが、症状出た女性が眼鏡姿やたら似合っててにこやかなので、どうしても笑ってしまう。

後の作品でもお馴染み、「これ見たらやばいかも、自己責任で」という警告テロップの後、電車内で男性の霊が映る。
これを初めて観たのは十数年前ですが、特に大きな事故も無いので大丈夫そうでした。

前作の粗削りさも少なくなり、後の作品と似た空気感をまとってきてる。
スーパーヒーローの子供時代を見ている気分でした。
ほん呪シリーズ、海外リメイクとかも観てみたい気も…。
オワーカリイターダケタダローカァー