TsutomuZ

マチネの終わりにのTsutomuZのレビュー・感想・評価

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
3.6
メロドラマは視線であることを再確認させてくれる。
最後の演奏シーンで彼が見た先をあえて見せない演出が良い。そしてそこからのカメラ移動で彼女を見せる。白い服は二人が初めて会った時と同じ。
なによりラストシーンの切り替えしとその先を見せない切り方も良い。緊張と禁欲の関係を二人が同じフレームで撮影しないことで表している。

過去は未来によって変えることができるという主題を回想を過度に入れることなく表現したのもいい。

あの噴水に水がないのは、これまで二人の間に水があったからという感想を読んで、なるほど。
もうコンサートをしないという最初の会議室打ち合わせシーンも雪が降っていた。

両主人公の演技力を補って余りある桜井ユキの怪演もよかった。
伊勢谷友介は薄っぺらい役がはまりすぎ。

あのメッセージのすれ違いにアンジャッシュかよと思わずツッコミました。
TsutomuZ

TsutomuZ