Aya

この世界の(さらにいくつもの)片隅にのAyaのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

後半あたりから色んな感情がぐちゃぐちゃになりすぎて混乱した。胸が張り裂けそうな程辛いのに、涙が全然出てこなかった。

不幸中の幸いって言葉がたくさん使われてた。不幸な現状は変えられないのだから、せめて明るい方に考えて過ごさないと生活できなかったのかな。この時代の人たちは強いって言うけど、そうでもしないと生きていけないもんね。みんな何処か心が麻痺してたと思う。

最後の最後までエンドロールまで追い打ちかけてきて涙が止まらなかった。終わった後も涙が止まらなかった。

あんな世界だったけど、人々は普通に友達に会って、恋をして、嫉妬して、ご飯食べて、笑い合ったり、喧嘩したり。

戦争が無くならないなんて本当に愚かだよ人間は…この時代を生きる若者が、戦争は仕方ない事だってことにしてる事実にも驚愕だし、恐ろしいし怒りさえ感じる。

否応なく戦争に駆り出されて、大切な人奪われて、それを万歳しなければならなくて、理不尽に奪われ続けて、満足に食べ物や飲み物も手に入らなくて、家族が1人ずつ減っていって、大人も子供も関係なく死んでいって…それでも仕方ない事なのかな。

はだしのゲンが残酷すぎるという理由で学校の図書館から姿を消して、原爆ドームの溶けた人々の人形が残酷すぎると姿を消して…当時の人はそれ以上の残酷さの中で生きてたのにね。

勉強しても忘れたら意味ない。ハナから勉強しないは更に愚か。

こんな世界の片隅に生まれてしまったのだから仕方ないよね。ささやかな幸せを喜べる人間になりたいねぇ。
Aya

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