東京計画2022

ある画家の数奇な運命の東京計画2022のレビュー・感想・評価

ある画家の数奇な運命(2018年製作の映画)
2.5
“真実はすべて美しい”

というのは、監督の解釈に過ぎない。いろいろ調べてみたけどリヒター自身はそんな意味の発言も、文章も書いてはいなかった。むしろ彼の作品群からは真実とか、主張とか、そういう意図やイデオロギーを排除しているようにも見えるし。

「私はあらゆる規定を逃れ、自分のしたいことを知らず、一貫性がなく、いい加減で、受け身である。無規定のもの、限界のないものが好きだ。それと絶えざる不確実性(「ノート1966年」『増補版 写真論 /絵画論』2005年)」


この映画がリヒターとは全く関係のない、それこそ画家・クルト・バーナードの一生を描いていたとすれば良い作品なんだろうけど。公式サイトにも「現代美術界の巨匠、ゲルハルト・リヒター」と明記しているからね。