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サンストローク ロマノフ王朝の滅亡/サンストローク 十月革命の記憶のucandoitのレビュー・感想・評価

5.0
サンストローク ロマノフ王朝の滅亡
2014 ロシア映画 ニキータ・ミハルコフ監督

歴史を学ぶシリーズ29ですが、好きな映画でした。
ロシア映画は他にはキエフ出身のミラ・ジョボビッチの「エターナル」と言うドタバタ喜劇(この映画のミラ好き)しか観たことが無かった。いかんいかん。

赤軍に敗れクリミアに幽閉された白軍兵士ポルチック大尉の回想
13年前の世事に疎い将校が革命の荒波に揉まれて行きます。
彼の善き思い出は船上で出会った名も知らぬ美しい未亡人との「日射病」のような一夜。
国民国家になり損ねたロシアはイデオロギー国家ソ連を作りますが、壮大な社会実験は惨憺たる結果に終わり、今はプーチンの擬似帝政という余り勝算のない道を歩んでいる気がします。

悲惨な現実と美しい過去の一時。
1907は詩的で絵画的な美しい描写が続きます。女優さん(ヴィクトリア・ソロウィオワ)がとても印象的。
対照的にクリミアのシーンは悲惨です。階段の記念撮影とか階段をゆっくり落ちていく乳母車とか印象的なシーンもあります。
マルティンス・カリータのフワフワした中尉時代と陰鬱な大尉の演じ分けも見事。
赤軍下士官のAleksey Dyakinも好演。
最後に種明かし。



備忘録ネタバレ
赤軍南部戦線フルンゼ司令官の降伏勧告
拒否する赤軍南ロシア最高司令官ヴラーンゲリ男爵
1920年11月 ニコライ・レヴィツキー男爵と犬
ソビエトを拒否するものは海外移住できる、集合写真、セヴァストーポリの思い出、平和主義の青い軍服、反抗をしたがる男、自由になる紙の鳥、女性幹部到着、赤軍コミッサール、罵倒、ガリガリの反宗教、
なぜこんな事に、ボルチックの回想、スケートでふざけるカメラマン、子供用の魔除け、どうなった、勉強したのに、階段を落ちていく乳母車(印象的)、反抗的な騎兵大佐を売る、殺害、階段で記念撮影、海路で退避、疑う捕虜達、撮影、合唱しながら乗船、カメラマンは連絡先を渡す、片付いたとせいせいする女幹部、呼び戻されるカメラマン、船室には鍵、タバコのコレクションを配る犬の男爵、特別な一箱は大尉にくれる、手が赤い、少佐殺害?包帯を巻く、ロシア文学に悪態、見守る穏やかな赤軍の役人Aleksey Dyakin、最後の一服、俺たちは偉大な国を破壊した、カメラマンが持ってきたのは赤軍役人から渡された時計だった、嗚咽、窓を開けて名を呼ぶ大尉、静かに手を振るイエゴリ、沈み行く船、双眼鏡、彼女、海の底、集合写真、ロシア南部とクリミア半島だけで800万人が命を落としたロシア革命、船橋に佇む彼女、

1907 ボルガ川、双眼鏡、風にたなびく青いスカーフ、男の子ピーターと女の子、蒸気船、婚約者の写真、白い軍服の中尉、別人の母親、彼女は子供を亡くした、迫られる、サングラスを9号室に、昔の家族写真、マジックショーに興じる、時計を持ち出す中尉、壊して再生、アシスタントのミスで破壊、食堂に呼び出される、マジシャンより世間知らずな中尉、弾き語りする美女、涙、眠ってしまうが笛で起こされ後を追う、一緒に降りよう、二人で下船、自分から脱ぐ、イエスの名を呼ぶ、
翌朝、少年のような彼の寝顔を見て去っていく、日射病、焼け焦げちゃう、と涙、彼の香水を持ち去る、香りが続く限り、キャラメルと置き手紙、スカーフが残される、残された男はスプーンで何か弾いてグラスに入れる、後にクリミアでの捕虜達が興じていた、
波止場、イエゴリ少年、女の人は泣いていた、教会、写真館、少年と記念撮影、ダーウィン、皇帝の先祖もサル?丘を登る、彼女が乗った船、川に飛び込む、香水瓶を手に眠る彼女、時計を預けて8時に迎えに来てくれ、寝坊する中尉は時計を受け取り損ねる、青いスカーフをくすねた宿の女主人は写真屋のショーウィンドウに自分を写すがそこには中尉と少年の写真が、時計を渡そうと追いかける少年、丘の上から叫ぶが
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