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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のパウアーのレビュー・感想・評価

4.0
若草物語を観るのは初となります。

鑑賞前はそれ程の期待もなくアメリカで絶賛され大ヒットした作品としか印象になかった作品。

しかし,いざ観てみると自立,結婚,恋愛,愛,お金など現代にも通じるテーマが詰め込まれていて,内容に真新しさはないけれど魅力的な1本でした。

中盤で若干の中緩みも感じられる箇所もありつつも過去と現在を交互に描く演出がテンポも早め, 観客を飽きさせない構成は見事。

テンポの良さに少し時系列に戸惑うこともあったけど集中して観てればそこまで問題はない。

全体的に『愛』というテーマが強めの作品であり,身近な人,周囲の人たち,自分のことを考えてくれていたり,時には叱り,助言などもしてくれる仲,繋がりの存在はやはり大切だと改めて感じ,恋愛に関しても傷つけ,突き放し,大人になるにつれて徐々に分かってくる後悔や痛みなども描いていて大人だけじゃなく若い世代にも突き刺さる物がある映画になってると思います。

またシアーシャ·ローナンを筆頭に4姉妹を演じる若手の女優陣には演技共に魅力にも圧倒され,メリル・ストリープ,ローラ·ダーン,クリス·クーパーのベテラン勢の存在感も素晴らしいの一言。

レディ·バードに続いてティモシー·シャラメの演技を観るのは今作が2度目となりますが若手俳優の中でも特に人気が目立つティモシー·シャラメの魅力が自分にも分かった気がします。
とにかく輝きが凄いだけじゃなく演技の幅も広くて個人的には10年後ぐらいにジェームズ・ボンドを演じる姿が観てみたくなった。

2ヶ月ぶりに新作映画をスクリーンで観ましたが今作は考えさせられつつも,ロマンティックで感動的で鑑賞後は様々な愛に笑顔になれる今,必要な作品だと思います。

グレタ·カーウィグ監督の今後の作品が楽しみ。
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