ルビー婆さん

ジョーカーのルビー婆さんのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ドラマの『ゴッサム』や、クリストファー・ノーラン監督の『バットマン』シリーズが好きだったので、その流れでジョーカー主役のこれも観てみたいとは前から思っていたけど、何となく先延ばしにしていた。

ジョーカーが生まれる前のストーリーとして描かれ、そういうふうに観るものかもしれないけど、とちらかというと1人の孤独な精神崩壊していく男のストーリーで、バットマンの世界に出てくるいくつかのものは単なる妄想のモチーフだと思った方が自分にはしっくりくるかなと思った。

アーサーはどんどん壊れていき、そんなつもりはなかったのに扇動者になっている。
妄想が混じるので、どこまでが本当だったかわからない。市民の不満は事実で、混乱したゴッサムシティやブルースの両親が殺害されたものなどは、アーサーの妄想として捉えてもいいかもしれない。

ホアキン・フェニックスの演技は素晴らしかった。
走り回っているシーンが多い。
ダンスもタバコをくわえながら、力が抜けていて、ジョーカーの雰囲気が醸し出されている。
怒り、冷淡、小馬鹿にする、諦め、金持を始末する…みたいな。

ジョーカーというのは、いろんな過去を当て嵌めてつくりあげるのにいい素材なんだろうな。

ホアキン・フェニックスの目やふとした仕草を見ると、ふと、リヴァーの表情が思い浮かぶ。
やっぱり兄弟なんだね。