海だけが知っているのnyasuke33のネタバレレビュー・内容・結末

台湾の蘭嶼で暮らす少年が主人公。父は高雄に出稼ぎに出ており、彼の面倒を見るのは祖母である。そんな彼の様子と、同時に新しく赴任した先生の成長が折り重なるように映し出され、スクリーンに向かって応援したくなる作品である。個人的には、せっかく頑張っている主人公のために、父親の励ましがあってもいいのでは？と思ったのだが、結局そういう甘い展開はないのだ。父親は子供よりも仕事が大事。さらに事業を起こすため家の金に目をつけている様子。最後は教師と生徒の信頼関係が印象に残るが、実は厳しい現実をたたきつけているのだと、胸が痛くなる思いだった。しかしながら素朴な人々と素晴らしい大自然が、そんな負の感情を流してくれるようだった。