とらキチ

プロジェクト・グーテンベルク 贋札王のとらキチのレビュー・感想・評価

3.5
劇場公開時鑑賞しましたがBSにて再鑑賞再レビュー。
「男たちの挽歌」2作観たあとに、その間をすっ飛ばしてチョウ・ユンファ最近作を再鑑賞。劇場鑑賞時は久しぶりにその勇姿を観たので「お帰り!」って気分だった。
当時既に60オーバーのチョウ・ユンファ。とてもそんな年齢に見えないほど若々しいし、衣装の着こなしがメチャクチャカッコイイ!「贋札王」というサブタイトルからもわかるように明らかに「男たちの挽歌」を意識したオマージュ作品と言えて、なればこそ!の2丁拳銃にはメチャクチャシビレてしまう!
非常に緻密な作業工程を経て作られる偽札。コレもある意味芸術作品なのかもしれない。でもあんなに苦労を重ね、荒事までして偽札を製造する事がトータルで割に合うのか⁈なんてつい野暮な事も考えてしまう。
「偽物は、本物にも勝ることがある」
このセリフが様々な場面で当てはまっていた。作中におけるチョウ・ユンファとアーロン・クォックの関係がまさにそう。そして「心を込めて作れば、偽物も本物になる」なんていうのは、いかにもアジアっぽくて苦笑いしてしまう。
いわゆる「信頼できない語り手」によるストーリーであり、チョウ・ユンファを全面に押し出す事でそれをより強固なものとされれば、そりゃあ騙されるよねぇ…。
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