エイデン

アイ・オブ・ザ・デッドのエイデンのレビュー・感想・評価

アイ・オブ・ザ・デッド(2015年製作の映画)
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農場を経営するエディは、朝から友人一家を迎える準備をしている妻のカルラに今夜をぶち壊しにしないでと嫌味を言われる
悪態を吐きがらコンタクトレンズをはめ、ベッドに忍ばせていた拳銃をタンスに仕舞い込んだエディがふと窓を見ると、農薬散布のためらしきドローンが飛んでいたのを目撃する
それについて隣人に相談した後、エディは友人であるトッドと身重の妻エミリー、そして彼女の妹アマンダを出迎える
久々の再会に喜ぶ一行だったが、エディは偶然カルラとエミリーが、精神を患いアルコールと向精神薬に依存している自分のことを噂しているのを耳にしてしまう
気分が落ち込むエディはバスルームで向精神薬を手に取るが、その様子をカルラに見られ、握り締めた錠剤をトイレに流して自分を律するのだった
リビングに戻ったエディがキッチンで飲み物を準備していると、外に見知らぬ車が停車したことに気が付く
外にいたのは食品医薬品局の調査官だというヒューイットとウッドという背広姿の男で、農場を視察したいと言う
2人は今朝飛んでいた謎のドローンが散布した農薬が人に影響を与えていないかを調べている様子だったが、何故か普段とは異なる時期にきドローンを誰が飛ばしたかもわかっているなど、不可解な言動も多かった
途中出会ったステファニーとアダムの母子にも話を聞きながら農場に着いた一行は、トウモロコシ畑の中へと入って行くが、途中 気味の悪い音が聞こえてくる
すると手に血を付けたアダムが現れ、エディは心配して近寄ろうとするが、ヒューイットとウッドが慌てた様子でそれを静止し、その血を分析し始める
何が何だかわからないエディが事情を問い詰めようとすると2人は銃を向けてそれを制止するのだった



カナダ産ゾンビ映画

POVかつワンショット風の凝った作りで、田舎の牧場で起きるパニックを描いた作品

ゾンビ映画でワンショット風は珍しいけど、いかんせん低予算のためかスケール感とか緊迫感は薄め
ロケーションも牧場をはじめとした田舎だし、撮影の都合もあるのか真っ昼間なのでホラーらしからぬ牧歌的な雰囲気が強い
個人的にはゾンビ映画だとパニックが起きる瞬間のシーンが好きなのだけど、まあ逃げられそうな感あるのでお察しである

とは言っても押さえるところは押さえてるし、家畜が何かヤバいことになったみたいな田舎っぽいゾンビパニック描写もあったりする
割とこの手の中で工夫してると思ったのは人間ドラマで、精神的な弱さから居場所を無くしていた主人公が頑張る姿は、新鮮味があるわけじゃないけど応援したくなる系だし、物語としても好感が持てた
そしてまあラストも割と嫌いじゃない
ゾンビ映画の悲劇ってこういうことだよなというのを思い出させてくれるラストになってるけど、ぶっちゃけこれがやりたくてPOVにしたろっていう感じは透けて見えるかな

POVかつワンショットという高度な撮影に挑んでいる姿勢は良いけど、それを活かす演出には至れていないような中途半端さもある作品
決してアレなクオリティではない分、半笑いで観ることができないのも痛いかも
でも総じて嫌いではないので観ましょう
エイデン

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