あかねちん

殺さない彼と死なない彼女のあかねちんのレビュー・感想・評価

殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)
3.7
鑑賞時原作未読。
鑑賞後漫画を読んだが、この映画は漫画を読んだ後に観た方が良い作品だと思った。

ネガティブ系女子と無気力系男子の「殺さない彼と死なない彼女」、無償の愛を求め続けるぶりっ子女子と真面目女子の「きゃぴ子ちゃんと地味子ちゃん」、草食男子と何度振られても告白し続ける女子の「八千代くんと撫子ちゃん」の3つのストーリーが三者三様に進む群像劇。その3つのストーリーがあることをきっかけに一つにつながっていく。その伏線の回収のような物語の繋がり方は「おおっ」と思い少しびっくりした。

原作未読の鑑賞時は、桜井日奈子演じる死にたがりネガティブ女子や、かまってちゃんのキャピ子がただのメンヘラにしか感じず観ていて少ししんどかったが、途中からは話の繋がっていく展開で気にならなくなった。

原作は4コマ漫画で、ここから一つのちゃんとした繋がりのあるストーリーになっていたのはすごいなと。また、あの4コマのキャラクターたちが映画の中でも個性的だがさらにわかりやすく見た目も心理描写も描かれているのでで漫画を読んでから観た方があのキャラクターたちが動いていると思うとより楽しめるなと感じた。漫画だと、死にたがりの女の子もキャピ子ちゃんも哲学チックなことを考えていたりするので、その描写が読み取れるのも面白い。

3つのストーリーの中だとキャピ子と地味子ちゃんの友情ストーリーが良かったのとキャスト陣の配役もまずまず。若手の俳優たちを集めながらも、いろんな要素が入っているので最近のキラキラ若手俳優映画系とも違ったちょっと新鮮味があってそこはよかった。
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