Mark MillarとDave Gibbonsの原作コミック "The Secret Service"をKarl GajdusekとMatthew Vaughnが共同で脚色。さらに公式ホームページには原案マシュー・ヴォーンとある…この原案は原作の原案なのか、原作を基にして脚色した脚本の原案なのか…もうよくわからない。
独立スパイ機関"Kingsman"の誕生秘話を描くシリーズ第三弾。監督は全てのシリーズを担当するマシュー・ヴォーン。
とにかく、終始くだらない。
第一次世界大戦を無駄に絡めた所為でチンケさが増してしまった。完全に右も左も知らない子ども向け映画。
いつも言ってるので、何回も言いたくないのだが…CGだかVFXだか、どっちでもいいけど、実景でやれないのか?
もうほとんどがCGとVFX…
多すぎて列挙するのも辟易する。
リアルなモノを挙げた方が早い気がする。
先ずは実景や実物でやる方向で動かないと…どうしても無理だから仕方なく最小限で限定的に使うというスタンスでやらないと…
いまはもう本当に何でもアリだからなぁ…節操がないんだよ、やたらめったら使われると…楽しい食卓に品がない奴が同席しているような感覚になる。食事まで不味くなる。
映画の日だけあって、まん延防止も関係なく満席であったのだが…
随分と若い人たちが多く、男女比も半々くらいか…女性ひとりの方も多かったのだが…彼ら彼女らは、このCG三昧を見て、どう感じるのだろうか?何とも感じないのか?もはや、リアルとの区別がつかない?
そんなことはないと思うが…
若い世代はスマホネイティブだけあって、物心ついた時から、すでにCG三昧だし、リアルにあまり触れていないのかも…
ここまでCGやVFXで処理するなら、やってることはアニメの絵作りと何ら変わらないではないか…実写の定義がもうよくわからない。
別に、わざわざCGを使うような舞台にしなくてもいいと思うのだが…
なぜ黒幕のアジトは、あんな不便なところにあるのか?
「さて、どうやって下りる?」
という冴えないボケをかましてたが…
そもそも、あんな高い岩山にどうやって、木材を運んだのよ。あのアジトを組み立てるのだけでも、相当長い木材必要だと思うけど。長くなれば、その分重くなるわけだし…そういうのは考えないのかしら?
で、あの高級カシミヤの山羊は、どうやってあの頂上まで登ったんでしょう?
そういうのは本読みとか打ち合わせの時に、誰ひとりとしてツッコミを入れないのか?!
黒幕も、最後の最後まで顔バレしないように隠してたけど…正体を明かした時には、すでに何の興味も失ってるから。
かなり、どうでもいいんだけど…
さらに言うとまぁオマエだろうなとも思ってたし…
あの岩山のアジトがどこにあって、どのくらいの距離感か分からないけど、オマエはそのアジトとロンドンの往復するだけでも大変じゃね?てか面倒くさくねぇ?わざわざアジトまで行ってから、手下たちに指示出してたら、移動時間のタイムラグがかなり出ちゃうんじゃね?
…まぁ別にどうでもいいんだけど。
塹壕戦もファンタジー強めだし…
真夜中に出発してんだから、暗い内に負傷者を抱えて帰ってくればいいのに、わざわざ朝陽が上ってからドラマチックに帰ってくる…アホやん。丸見えやん。
その前の夜のシーンで銃で発砲したら、その光でバレるからと、ワザワザ肉弾戦で闘ったんでしょ?
裏を返せば、発砲しなければ暗くて敵からはバレないってことでしょ?
じゃーその穴で負傷兵と出会ったなら、すぐ移動するべきだろ?
なぜ朝陽を待った?初日の出ですか?
丸見えのなか負傷兵を担いでるのに全く当たらない銃弾…パルプフィクションのジュールスやん。
しかも、あの状況の中、負傷者を抱えて、陣地に戻って来たんだから、スパイのわけなくねぇか?しかも、前夜に自ら志願してる男だぞ!その男の名前が、自分が知ってる男と顔が違かったからって、いきなり撃たないだろ?
なんか終始めちゃくちゃで退屈だった。
せっかく新宿の信濃屋で300本限定のキングスマンのジンを買ったのに…
この作品を見ても自分の人生に何ひとつ影響されない。見る必要ない。